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絶景!20世紀最大の大噴火ピナツボ火山にあるカルデラ湖

2019年08月29日 By: SHIN


ピナツボ火山を知っていますか。

ピナツボ火山は、フィリピンの首都マニラから約90kmほど離れたサンバレス州・バターン州・パンパンガ州の境界上に位置した活火山。
1991年には20世紀最大規模と言われる大噴火があったことで有名です。
その噴火の様子は日本でも連日ニュースに流れていたので、記憶に残っている人も多いのではないでしょうか。

噴火の兆候であった幾度の地震から数か月後には大噴火を起こし、噴火前に1745mあった標高は噴火後に1486mまで低くなっています。噴煙は空高く舞い上がり、ルソン島のほぼ全域を覆うほど、火山灰などは遠くベトナム、カンボジア、マレーシアにも及んだと言われています。
この噴火の影響で、北半球の平均気温が0.6℃程度下がるなど、その噴火の大きさをはかり知れます。

それほどの激しい噴火が終息した後にはカルデラ内にクレーター湖が誕生し、今ではその美しい姿に多くの人が魅了されています。

ピナツボ火山の朝は早いです。
この日も早朝4時には、ピナツボ火山のベースキャンプとなるサンタジュリアナに到着。
その後は、4輪駆動車の手配までの間、ホテルを経営するオーストラリア人ご夫婦のご好意で屋外ロビーで休憩させてもらい、朝食もこちらで済ませます。
4輪駆動車の手配も済み、いよいよ出発です。
本日は我々日本人3人とともにフィリピン人2人の合計5人で4輪駆動車に乗り込みます。
同乗したフィリピン人女性は日本に興味があるとのことで、道中も会話が弾みます。

カルデラ湖に向かう道中で、4輪駆動車で走り抜けるのも魅力の一つ。火山灰の荒野、何もない平原を突き進み、時には川の中を進んだりと道なき道を進んでいきます。
とても爽快!
しかし、ホコリがすごいので、マスク持参が無難です。


4輪駆動車がピナツボ山のふもとにたどり着くと、そこからトレッキングが始まります。ここでも今まで人が通ったであろう足跡を辿りながら道なき道を進み徐々に山頂へと近づいてきます。


まずは、私の身に何かあっても文句を言いません。的な同意書にサインをし入山手続きを進めます。


最初は、なだらかな傾斜で足元もしっかりしていて問題ありませんが、山頂に近づくにつれ岩場に変わっていき、小川を横切るなどするため、滑らない靴を履いていくことがオススメです。


途中には、古くからこの地に住む先住民アエタ族の子供たちの笑顔に迎えられることもあります。

アエタ族は、数百年この地に住む先住民族ですが、ピナツボ火山の噴火によって非難を余儀なくされ、多くの村も壊滅し、また噴火後でも多く残った火山灰などの影響で、多くのアエタ族がこの地を離れました。
今では、壊滅を免れた村に戻った少数のアエタ族がいますが、今でも農耕には向かなくなった土地のため、多くは低地での生活を選んだようです。
ちなみに、入山には環境税とアエタ族のコミュニティへの寄付金も含まれています。

そして、ようやくたどり着いた頂上では噴火前には無かったカルデラ湖の絶景が広がります。
20世紀最大の噴火を起こしたピナツボ、その噴火からカルデラ湖形成まで大自然の美しさと強さを感じることが出来ます。

(SHIN)