マニラの市内観光で必ず訪れる人気スポット「リサール公園」はフィリピン人なら誰もが知っている有名スポットです。今回はこの場所がフィリピンの方々に何故大切にされているのかについてご紹介したいと思います。

マニラのリサール公園はメトロマニラだけではなくフィリピン全土でよく知られている著名な観光地です。ただ、現在は観光地となっているものの本質は歴史上重要な場所であり、フィリピン独立の英雄である「ホセ・リサール」が処刑された場なのです。現在、ホセ・リサールに関する資料の多くはイントラムロス内にある「フォーサンチャゴ（サンチャゴ要塞）」の敷地内にあるホセ・リサールの資料館にまとめられています。それらの資料の中には当時ホセ・リサールがサンチャゴ要塞内に勾留されていた記録や、処刑の日に歩んだ道のり、その他人物に関する貴重な記録や、ホセ・リサールが自ら製作したしたとされている彫刻なども展示されています。

この人物が現地だけでなく世界史でも有名になっている理由はいくつかあるのですが、特に際立っているのはマルチな才能を感じさせる数々の記録です。政治活動家でありながら上記のような彫刻など美術にも造詣が深く、また言語は10以上のものを操れたと記録されています。当時のフィリピンはまだまだ発展途上で、ハイレベルな学問に触れる機会が非常に少なかったといいます。今とは異なりインターネットや飛行機の一般利用もなく、そういった時代に現代でも賞賛されるほどの知識とスキルを身に着けていたという事実は賞賛に値します。

歴史上の重要人物が処刑された場であるリサール公園は海外から多くの方が訪れる場所であり、現在はフィリピンの方々も一般の公園として利用しています。その中に佇むリサール処刑を祈念する塔の前には今でもフィリピンの方々が祈りを捧げたり、祭典を行う様子が年に何度か見られます。風化することなく歴史を語り続けてきたリサール公園。マニラ観光ではぜひ訪れて頂きたいスポットです。

リサール公園を含む
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