マニラの空港・ホテル・モールは全面禁煙?フィリピンのタバコあれこれ

2017年04月19日 By: ptnadmin

フィリピンでは大統領が交代し、数々の発言が日本でも話題になっていることと思います。そんな中で一般在住者や旅行客、出張者に対して影響が出ることの1つが国家の全面禁煙政策です。

この全面禁煙政策は、まず「フィリピン国内全土でタバコが吸えなくなる」ということではありません。あくまでも公共の場所で、特に室内での禁煙を行うためのルール作りが行われようとしています。この政策で大きな影響が出ることが予測されているのがホテルと空港です。ホテルはお部屋に入ってしまえば公共の場ではないという見方もあるのですが、愛煙家が宿泊した後にタバコを吸わない人が宿泊すれば影響は出ますよね。1つの部屋を不特定多数の人が利用するという性質は公共性が認められるため、ホテルの喫煙ルーム、またロビーラウンジンでの喫煙が禁止される可能性が考えられています。

また空港は公共の施設であるため既に影響が出ています。例えばこれまでニノイ・アキノ国際空港ターミナル2の出国審査を抜けた後タバコを吸いたい場合には、搭乗口近くにあったカフェでコーヒーを注文すればその場所でタバコが吸えました。しかしながら昨年このカフェは閉鎖され、空港建物内での喫煙は不可能となりました。

これに代わって見られるようになったのが、日本にもあるような喫煙所です。フィリピンではまだまだタバコの吸殻をきちんと処理するという文化が根付いてはおらず、道端に捨ててしまう人がほとんどです。こういった公道も公共の場所では迷惑になります。室内でタバコが吸えなくなった結果路上喫煙が増えるため、指定の喫煙場を行政が整備する動きが進んでいます。前述のニノイ・アキノ国際空港ターミナル2では建物内では全面禁煙となったものの、建物の外の1階部分、国際線と国内線両方の到着出口を出てお手洗いがある付近に喫煙所は設置されています。またショッピングモールのモールオブエイシアでは1階は室内のため禁煙ですが2階部分には数カ所喫煙所が設けられています。

これまで見られなかった抜本的なタバコに関する規制が行われようとしている一方で、その影響を受ける施設が対策に負われている状況も見て取ることができます。現時点ではホテルの喫煙ルームがいきなりなくなるなど極端な動きはありませんが、今後順々に状況は変化していく可能性がありますので引き続き最新情報を配信させて頂く予定です。