マニラの渋滞は巻き込まれると本当に大変なことになります。本来車で30分もかからない距離が2時間を超えることは珍しくありません。車に乗って眠っていて、起きてもまだ数キロしか進んでいなかったということも良くある話です。

マニラの渋滞が厳しいことには、いくつかの理由があります。例えば、日本の高速道路で渋滞に巻き込まれるケースと、マニラで渋滞に巻き込まれるケースでは同じ渋滞でも質が異なります。マニラの交通事情はお世辞にも良いとはいえず、空いた隙間に入り込もうとする車で溢れています。その為全ての車が蛇行運転し、無駄な隙間が発生してしまうことで更に渋滞を激化させてしまうのです。

また、大きな街の境目を接続している道の数が少ないことも問題の1つです。これは例えば非常に大きな街であるマカティとグローバルシティーの2つの間に、繋がっている道はわずか2つだけ。マカティ側からもグローバルシティー側からも、移動しようとする全ての車がこの2つの道に集まり、全く動けない状況が発生します。これらは都市開発設計に起因しており、それぞれの街を拡大していく計画が全くのプロジェクトで行われ、最終的に街をなんとかつなげようとした結果、充分な経路を確保できないという状況に陥っているのです。日本では考えられないようなことが起こっているのがマニラの街なのです。

渋滞の時間帯ですが、都心のマカティ、パサイ、グローバルシティー、マンダルヨン、オルティガスなどでは、平日朝のラッシュアワーと帰宅時間に渋滞が激しくなります。これに対して郊外の観光地であるタガイタイや各ゴルフ場周辺、アニラオ、ブラカンなどへ続く道は平日にはあまり混み合わないものの、土日祝日は現地の方の休暇と観光客のツアーなどが重なり渋滞が厳しくなります。

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